税理士新聞_第1441号_3月5日号掲載

20150505-1
【税理士先生】
太田さん、この間新設法人向けのダイレクトメール(以下DM)を送って事務所を拡大させたという先生のセミナーを聞いてきました。
実はそのあと、たまたま実物を手に入れる機会があって、
ホラこれ。
コレを使ってそのまま事務所名のところを変えて送ってしまえば、
この事務所と同じようにお客様増やせるかと思うのですが、
どう思いますか。

【太田】
せ、先生。
今までの私の話ちゃんと聞いてくださっていましたか。

「無駄だ」とまでは言いませんけれど、
こちらのチラシの事務所と先生が置かれている環境とは全く異なりますから、住所と名前を変えてそのまま同じものを送るというのは止めておいた方が健康的だと思います。

10年位前であれば「そのまま使う」でも通用したかもしれませんが、今はそんなに甘くはありませんよ。
お願いしますよ先生。あんまり悲しいこと言わないでください。

【税理士先生】
いやいやすみません。そんなにこやかに怒らないで下さいよ。

まぁ確かにこのDMに書かれている内容は、うちの事務所のカラーには少し合いません。
言われてみればこの事務所独特の言葉遣いや、トーンといったものも感じますよね。

そのまま同じものというわけには行きませんね。

本連載は税理士新聞本紙にて毎月5日掲載中です。(2014年3月現在)

【著者プロフィール】太田亮児(おおたりょうじ)|合資会社オオタキカク 代表
税理士・会計事務所の営業、マーケティング支援を行う。起業前は東京都内にある税理士法人に勤務してマーケティング業務を専任で手掛けた。2005年にオオタキカクを設立して独立。税理士事務所の個性を活かし各事務所の強みを磨き上げオーダーメイド式でマーケティングの仕組みを作り上げるサポートを行う。2010年に「税理士・会計事務所の儲かるしかけ」を同文館出版より出版し、税理士業界に特化したサービスを展開している。税理士向けの専門紙である税理士新聞(NP通信社発行)への連載記事を手掛けていたこともある。