【税理士事務所のモチベーションアップ】電話応対編

「こんなに安くて費用対効果の高いものは無い」
昔、勤めていた会社の社長がよくそう言っていました。

小難しいモチベーションアップの仕掛けなど必要ありません。

適切なときに適切な言葉で、労いの言葉をかける。
たったそれだけで抜群の効果がある取り組み。
是非、実践してみてください!

労い上手な税理士先生は事務所の空気も活発です

「ありがとう!」「よくやってくれたね!」「すごいじゃん!」「さすがだね!」

このような前向きな評価を普段から口にしている税理士先生の周りは、いつも笑顔の人が集まります。人は褒められるとうれしくなる生き物です。紹介をもらった職員さんが事務所に戻ってきたとき、先生はその職員さんにどのような声をかけてあげていますか?

前向きで喜びを表現した言葉を伝えてあげているでしょうか?

今回は身近な例で電話応対をしてくれている、電話受付担当者に向けた労いの言葉がけについてのお話です。電話を受けることを、当然の業務、当たり前の業務として考えてはいけません。良い対応をしているということが目に入ったら、すかさず褒めてみることをお勧めします。「今の話し方、気持ちが良いね!」とか、「すごく感じがいいじゃない!」といった具合です。さらには、既存の顧問先様からいただいた評価があればそれも伝えてあげると良いでしょう。

「この間、〇〇社長がキミの電話応対が凄く感じが良いって言っていたよ!」これです。たったこれだけのことではありますが、そういう評価を頂けた人はがぜんやる気が出るものなのです。よし!もっと感じが良い対応ができるようになろう!とか、もっと元気に電話に出よう!とか。善循環するものなのです。


逆のケースで新規営業の際に出てくるもので考えてみると、
良くないのは、マイナスの言葉をかけてしまうことです。実際に次のようなケースもありがちです。

「新しく関与先が増えるのはいいけれど、誰が担当するの?」「そんな契約条件で費用対効果は合うの?」「そのお客様は〇〇君に担当を変わってもらいなさい」・・・事務所によって様々な事情がありますので、一概に良い悪いといったことは言えませんが、少なくともモチベーションは下がりそうな言葉です。

当然、税務顧問契約はモノとは異なりますので、ご契約を頂いてそれで納品してはいおしまい。といった商品ではありません。ご契約を頂いてからが勝負がスタートするときですので、気を引き締める必要があります。

でもやはり、まずは1件の税務顧問契約の成果を得ることができたことを、喜ぶことが大事です。
【著者プロフィール】太田亮児(おおたりょうじ)|合資会社オオタキカク 代表
税理士・会計事務所の営業、マーケティング支援を行う。起業前は東京都内にある税理士法人に勤務してマーケティング業務を専任で手掛けた。2005年にオオタキカクを設立して独立。税理士事務所の個性を活かし各事務所の強みを磨き上げオーダーメイド式でマーケティングの仕組みを作り上げるサポートを行う。2010年に「税理士・会計事務所の儲かるしかけ」を同文館出版より出版し、税理士業界に特化したサービスを展開している。税理士向けの専門紙である税理士新聞(NP通信社発行)への連載記事を手掛けていたこともある。