私は学生時代に少林寺拳法をやっていました。「演武」といって、型の ようなものを練習するのですが、当時はよくビデオテープに録画をして 後から自分の動きをチェックするといったことをやっていました。 自分がイメージしていた動きと、実際に録画をした自分の姿との乖離を目にするたびに、なかなかのショックを味わうことになります。それほど、自分自身の体というものは、自分が思い描いているほどに動いてくれないものなのです。そのような経験があるので、自己チェックというものが大切であることは知っていたのですが、自分が話しているセミナーや講演を録画したものは、見たくありませんでした。自分で「あまり上手に話せていない」ということを感じていたので、その事実を目の当たりにするのが辛かったのです。
「自分がセミナーで話しているのなんか絶対に見たくない」
自分が話をしている姿など見たくない!そのような感覚というのはもしかしたら私だけなのかもしれない…。長年そのように感じて いたのですが、つい最近クライアントの先生も同じような感覚をお持ちであるということを聞きました。その先生はセミナーや講演会 など長年のご経験がある方なのですが、ご自分の話の癖などを見るのはどうしても抵抗があるということでした。
まさにそれです!私だけではなかったのです(苦笑)。そのような感覚を持ちながら、自分自身の話し方を改善することがないまま長い期間を過ごしました。そこへ来てYouTubeです。YouTubeは昨年末に本格的に始めているのです
が、YouTube用に動画を撮影すると、必ず自分の姿をまじまじと見つめることになります。これはもう逃げられません。すると出るわ出るわ…。「あー」「いー」「うー」「えー」「おー」のオンパレード…。声も小さく、歯切れも良くない…。自分ってこんなにダメだったのか。というどうしようもない現実が襲い掛かってきます。自分の動画を自分で見るのはなかなかの行為なのですが、修行のつもりで続けています。