第29号 喜・怒・哀・恐・愛・悪・欲

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「よし!やるぞ!!」の秘訣は一体なんだろう。
メラメラとしたやる気。先生方はございますでしょうか。過去に一番メラメラしていたときの事を思い出すと、今現在はこそまでではないように感じます。これはやる気がないという意味ではなく、強烈な集中力を発揮していたときと比べるとという意味です。「いつもあの時の集中力を呼び起こせたら良いのに」と感じることがありますが、そんなこと可能なのか。考えてみました。

中国の古典には人間の本質に迫るメッセージがたくさんある。
人間には七情と言う七つの感情があるといいます。それが喜・怒・哀・恐・愛・悪・欲。(きどあいおそれあいにくしみよく)というもの。自分にとっての心を燃やす情念は何だろうか。そのように考え出 学生の頃、本を読んで気に入ったフレーズやカッコイイ言い回しがあると、ノートにメモをする習慣がありました。
その中で、今でも忘れないのが喜・怒・哀・恐・愛・悪・秋の七情。漢字の並び具合が何やらかっこよく、呪文のように覚えたもので す。人間がやる気を出すときは何かの感情が強く出たときなのではないかとふと思い、この七情を思い出しました。確かに思い起こしてみると、「よしやるぞ!」とか「やってやる!」とか。「絶対やる!」といった強い気持が爆発的に生じるのは、何かの感情が強く出たときでした。
喜・愛などはプラスの感情。怒・哀・恐・悪あたりはマイナスの感情となりそうです。欲はプラスにもマイナスにもなりそう。プラスの感情は誰かのためとか、誰かの幸せを思ってとかそういうものがべースになりそうです。七つ見ていて思ったのは、プラスよりもマイナスの感情から生まれる情動の方が倍もあるということです。2つと4つですから、怒りや哀しみ、不安やおそれ、にくしみ。そういった感情は確かに強い。悔しいとか見返してやるとか。負けん気のような感情が強いモチベーションにつながるケースの方が、過去の自分の事案を考えても多かったように感じられます。『倍返しだ!』もそうですね。
皆さまはいかがですか。過去に「よしやるぞ!」となったとき。どの感情で心が揺れましたか?私はその感情を自在に呼び起こすことが出来るようになれば、「よしやるぞ!」という感情も自在に操ることができるようになるのではないか?と考えました。
自分にとっての心を燃やす情念は何だろうか。そのように考え出すと色々と出てきます。自分にとって強いのは「悔しさ」という感情があるように思えます。
やはりなにか悔しいことがあると、ガーッと集中力が高まります。でもやはり悔しかったことは早く忘れたかったりもしますから、意識的、無意識的に忘れる方向に考えています。すると、自然とマックスで悔しかったときの集中力と比べると、集中度は弱体化して行くように感じられ、いつの間にかまあるくなっています。
もちろんですが、これは誰かをにくむということではありません。あくまでも、自分の感情を奮い立たせるために、そのときの記憶を思い出させていただくというものなので、その出来事(悔しかったこと)に対してずるずると引きずったマイナス感情を抱くわけではありません。
むしろそのとき悔しい思いをさせてくれたからこそ、あの時奮起して「やるぞ!」という感情を抱かせてもらい、今に至っているわけですから、そのような意味では感謝すべきです。

・・・と、そのようなことを考えながら年末色々と考えておりました。しかしながら、悔しいものはやはり悔しいものです。創業当時に言われたアノ一言とか、思い出すだけでコンチクショー!という気持ちが出てきます。今年はこういう感情を自在に操ることができるように工夫をしながら、「よしやるぞ!」のパワーを生み出して行きたいと思います。宜しくお願いいたします。

合資会社オオタキカク 代表 太田亮児
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