オンライン会議・チャットツールが値上げ

値上げ
税理士事務所さんでもオンラインツールの導入は今では当たり前な時代です。私が見聞きする中では、オンライン会議ツールであればZoomが最も多く、チャットツールであればチャットワークが最も多いのではないかと感じます。

特に税理士事務所向けの研修や勉強会などはZoomで開催されることが多いし、電子メールのやり取りからチャットワークに移行している事務所さんも見かけるようになってきました。

他にもSlackやTeams、ラインワークスなどのツールを運用している税理士事務所もあります。Slackは会計士の先生が使っていることが多いと聞いたことがあります。システム系の企業や大手企業が用いることが多いと聞いたことがあります。中には会計ソフトメーカーが自社開発したものを用いている事務所もあります。
2022年の5月にZoomの1対1での無料接続が40分までの制限がつき、40分以上つなぐ場合には有料となる仕様変更があり、その際他のツールも同様に有料化の流れが起きてくると思うといったことをブログにしました。

2022年8月14日の日経新聞によると、この有料化(値上げ)の動きは、既に他のツールでも起きていたのだということが紹介されていました。主なサービスの価格改定は以下です。
サービス改訂時期料金など変更内容
チャットワーク21年7月550円→660円
Teams22年3月594円→715円
ラインワークス22年4月396円→594円
Zoom22年5月1対1でも40分制限
Slack22年9月960円→1050円

各社軒並み値上げをしていますね。当社でもチャットワークを使用していますが、いつの間にか20%値上げがされていたようです。チャットワークにしてもZoomにしても、既に基幹のシステムになってしまいましたので、多少の値上げがされたとしても使い続けるしかありません。
周りのあらゆるものが値上げ値上げです。それに引き換え、税理士・会計事務所の顧問料は同じノリで「顧問料と決算料を2割の値上げ」とはいかないであろうことは想像に難くありません。税理士事務所の場合、既存の顧問料を変えて行くことはかなりのハードルであります。事務所の中には既存は難しいので、次回の新規契約から価格改定をしたものを適用するといった先生も現れ始めています。

報酬設定は税理士事務所によって様々で、もともとの設定が安すぎるので高くするというケースもありますし、逆にもとがそこそこ高いので今回は据え置きにするというケースもあります。税理士事務所の報酬設定はもともとが難しいものでしたが、これからは更に難しさを増しそうな予感がします。
【著者プロフィール】太田亮児(おおたりょうじ)|合資会社オオタキカク 代表
税理士・会計事務所の営業、マーケティング支援を行う。起業前は東京都内にある税理士法人に勤務してマーケティング業務を専任で手掛けた。2005年にオオタキカクを設立して独立。税理士事務所の個性を活かし各事務所の強みを磨き上げオーダーメイド式でマーケティングの仕組みを作り上げるサポートを行う。2010年に「税理士・会計事務所の儲かるしかけ」を同文館出版より出版し、税理士業界に特化したサービスを展開している。税理士向けの専門紙である税理士新聞(NP通信社発行)への連載記事を手掛けていたこともある。