税理士事務所で動画運用する方法|YouTube動画配信のホンネ

太田--
福岡で活動する税理士、メディカルサポート税理士法人代表税理士の鶴田先生に、社内で作成する「動画」についてお話を伺いました。
今回、税理士事務所の先生と一緒に、YouTube を使った動画配信とその運用方法について語り合いました。動画配信というとハードルが高いと感じるかもしれませんが、先生が始めたきっかけは、オーナーさんからの度重なる勧めによるものでした。

コロナ禍での動画マーケティングの成功

鶴田先生--
初めて動画を撮った際には、自分の専門領域に関する話を 10 分程度話し、それを YouTubeにアップロードしました。そして、2020 年 4 月のコロナ禍が決定的なきっかけとなり、補助金や低金利融資の情報をクライアントに伝える手段として動画を使うことにしました。
その結果、動画を見た新たなクライアントからの依頼が増え、既存のクライアントからも反響がありました。特に、開業を予定していた医師からは、動画を見た後に依頼を受けることがありました。これは、動画を通じて自分の考えや価値観を伝えることができ、それがクライアントとのマッチングにつながったからだと思います。

動画活用の効果

太田--
先生が今後も動画を通じて最新の情報を伝えていきたいと考えている理由は、誰が該当するのか分からない情報も、動画で広く伝えることで、必要な人に届く可能性が高まるからですよね。
鶴田先生--
昨年から新たな取り組みとして、事務所では年末調整の動画を撮り、それを社内に配信しました。特に大幅な空気清浄機の購入など、具体的な補助が必要な事例を解説した結果、事務所側の説明負担が軽減し、重複する質問や不足点の問い合わせが劇的に少なくなったのです。それに加えて、社員の退職や新入社、また保険料控除申告書の書き方など、会社側の人々に対するガイダンスも動画で提供しました。従業員や経理部門に対して、一定の手続きを指示することが可能になりました。

動画とビジネスの新しい関係

また、この動画は YouTube にて公開され、我々のサービスに興味を持つ可能性のあるお客様にも見ていただけました。特に若い経営者層からは、動画を見ながら自分たちの手続きを進めるという反響がありました。
今後もこのような動画制作を通じた情報提供を続けることで、より理解しやすいサービスを提供していきたいと思っております。我々の取り組みをご支援いただければ幸いです。
【著者プロフィール】太田亮児(おおたりょうじ)|合資会社オオタキカク 代表
税理士・会計事務所の営業、マーケティング支援を行う。起業前は東京都内にある税理士法人に勤務してマーケティング業務を専任で手掛けた。2005年にオオタキカクを設立して独立。税理士事務所の個性を活かし各事務所の強みを磨き上げオーダーメイド式でマーケティングの仕組みを作り上げるサポートを行う。2010年に「税理士・会計事務所の儲かるしかけ」を同文館出版より出版し、税理士業界に特化したサービスを展開している。税理士向けの専門紙である税理士新聞(NP通信社発行)への連載記事を手掛けていたこともある。