【税理士先生】
この間、太田さんにアドバイスしてもらった
「事務所内で営業のことを考える時間を作る」
ということを実践してみました。
今後、うちの事務所も営業やマーケティングが必要になるので、
みんなで力を合わせていこうということを伝えたのですが、
全くやる気が感じられません・・・。
新規のお客様が増えないと事務所の繁栄も無いというのに、
意識がひく過ぎます。
【太田】
先生、それはおそらく順序の問題です。
いきなり「事務所で営業をがんばる」と言っても、
普通は反発が出るものです。
「何故、営業を行う必要があるのか」
「具体的にどのようなことをやる必要があるのか」
「どうしてマーケティングをするのか」など、
順を追って伝えていかないと反発は生じると思います。
【税理士先生】
いや、でも会計事務所が営業とか
マーケティングをやる時代だということは、
もはや常識です。
職員にもそういう危機感を持って欲しいですし、
持っていて当たり前だと思うのですが、
それは期待し過ぎでしょうか?
【太田】
先生と職員さんの間での意識に開きが
ありすぎるのだと思います。
先生は外部のセミナーや勉強会、
同業間での情報交換などがありますが、
職員の方にはそういった機会がありませんから。
税理士新聞_第1501号_11月5日号掲載
本連載は税理士新聞本紙にて毎月5日掲載中です。(2015年11月現在)
【著者プロフィール】太田亮児(おおたりょうじ)|合資会社オオタキカク 代表
税理士・会計事務所の営業、マーケティング支援を行う。起業前は東京都内にある税理士法人に勤務してマーケティング業務を専任で手掛けた。2005年にオオタキカクを設立して独立。税理士事務所の個性を活かし各事務所の強みを磨き上げオーダーメイド式でマーケティングの仕組みを作り上げるサポートを行う。2010年に「税理士・会計事務所の儲かるしかけ」を同文館出版より出版し、税理士業界に特化したサービスを展開している。税理士向けの専門紙である税理士新聞(NP通信社発行)への連載記事を手掛けていたこともある。