税理士新聞_第1498号_10月5日号掲載

20150505-1
【税理士先生】 
私は営業が苦手なので、紹介会社や営業代行会社に営業自体をアウトソーシングしてしまおうかと考えています。

仕事だけ回してもらえれば私はその方が楽だと思いますが、この考えはどうでしょうか?

 【太田】
 お気持ちは分かりますが、営業マンに対する支援活動が出来ない状態で営業そのものをアウトソーシングするという考えは少し危険です。 

営業のアウトソーシングで「丸投げ」が機能するのは、誰が販売しても品質が同じになる「モノ」の世界の話です。

案件だけ持ってきてもらうという安易な考えではなかなか上手くいかないと思いますよ。

 【税理士先生】
そうですねぇ。営業が得意な人に代わりにやってもらって、私たちは仕事だけするという発想は面白いと思ったのですが。

 【太田】 
確かに、そういうモデルで拡大をしている会計事務所もあります。

 しかし、案内用のパンフレットもホームページもなくて「紹介だけ欲しい」と頼んでも代行を受ける会社も、何を営業すれば良いのかわからず困ってしまいますよ。

本連載は税理士新聞本紙にて毎月5日掲載中です。(2015年10月現在)

【著者プロフィール】太田亮児(おおたりょうじ)|合資会社オオタキカク 代表
税理士・会計事務所の営業、マーケティング支援を行う。起業前は東京都内にある税理士法人に勤務してマーケティング業務を専任で手掛けた。2005年にオオタキカクを設立して独立。税理士事務所の個性を活かし各事務所の強みを磨き上げオーダーメイド式でマーケティングの仕組みを作り上げるサポートを行う。2010年に「税理士・会計事務所の儲かるしかけ」を同文館出版より出版し、税理士業界に特化したサービスを展開している。税理士向けの専門紙である税理士新聞(NP通信社発行)への連載記事を手掛けていたこともある。