税理士事務所独立開業時の基礎準備「成功のためのポイント」

meishi
税理士・会計事務所の独立開業時に欠かせない準備についてお話しします。
独立を考える税理士の先生方からよくいただく質問の一つが、営業上で何を最優先すべきかということです。

特に創業期に重要な3つのポイントとはどんなことがあるのでしょうか?

ホームページの作成と重要性

ホームページは事務所の顔となり、多くの方に閲覧される重要なツールです。事務所の信頼性を高めるためにも、プロフェッショナルなデザインと内容で構築することをお勧めします。
さらに、検索エンジン最適化(SEO)を考慮し、事務所のサービスや実績を明確に伝える内容にすることで、新規顧客の獲得につなげることができます。

名刺の準備と活用方法

名刺は初対面の方に渡す重要なアイテムであり、第一印象を左右する重要なツールです。しっかりとしたデザインで作成し、ホームページのURLやQRコードを載せることで、名刺を受け取った方が簡単にオンライン情報にアクセスできるようにします。これにより、名刺を通じてさらに詳しい情報を提供し、信頼関係の構築をサポートします。

また、名刺はネットワーキングイベントや異業種交流会などでの自己紹介の際にも活用できるため、常に携帯しておくことが重要です。名刺のデザインや内容には特にこだわり、事務所のブランディングを強化するツールとして最大限に活用しましょう。

チャットシステムの導入でスムーズな連絡体制

独立開業時には電話での連絡が難しい場合が多いため、LINEやチャットワークなどのチャットシステムを導入し、お客様が容易に連絡できる環境を整えておくことが重要です。独立直後は一人で対応することが多く、打ち合わせ中でも一方的に連絡を受け取れるチャットシステムの方が便利です。
チャットシステムを導入することで、迅速かつ効率的なコミュニケーションが可能になり、お客様からの信頼を得ることができます。また、過去のやり取りを簡単に検索できるため、履歴を参照しながらの対応もスムーズです。これにより、顧客満足度の向上にもつながります。

これらの3点を基礎として整えることで、開業時の営業的な準備はスムーズに進むでしょう。何から始めれば良いか分からないという先生方は、是非参考にしていただければと思います。
【著者プロフィール】太田亮児(おおたりょうじ)|合資会社オオタキカク 代表
税理士・会計事務所の営業、マーケティング支援を行う。起業前は東京都内にある税理士法人に勤務してマーケティング業務を専任で手掛けた。2005年にオオタキカクを設立して独立。税理士事務所の個性を活かし各事務所の強みを磨き上げオーダーメイド式でマーケティングの仕組みを作り上げるサポートを行う。2010年に「税理士・会計事務所の儲かるしかけ」を同文館出版より出版し、税理士業界に特化したサービスを展開している。税理士向けの専門紙である税理士新聞(NP通信社発行)への連載記事を手掛けていたこともある。