私が100回以上聞いたセミナー
早いものでオオタキカクは創業してから14年が経ちます。
創業当初は5年で年商50億になっている予定だったのですが、世の中そんなに甘いものではありませんでした。(苦笑) 私がサラリーマンだった頃のことを思い起こすと良くセミナーに足を運んでいました。元々独立願望が強かった事もあって、独立起業系のセミナーやマーケティング関係、経営学に関するテーマのセミナーがあれば極力足を運んでいました。中でも私が感銘を受けたのが実は前職の代表であった税理士先生が実施していた、経営者向けのセミナーです。「経営のコツセミナー」と題して毎週のようにセミナーを開催していたものです。数えてはいませんがおそらく通算で100回以上、「経営のコツ セミナー」に参加をしていました。
完成されたセミナーの中にあって、一際笑いがこぼれた名台詞。
「全部社長のせいなんですよ!」「売上が上がらないのも、人が辞めるのも!」「なんなら、電信柱が高いのも、郵便ポストが赤いのも全部社長が悪いんですよ!」100回以上は聞いたセミナーの中でこのフレーズが出てくる時間帯は社長さんたちからも失笑というか苦笑というか。「そうそう」「わかるわかる」「当然当然」といった空気が充満したものです。
参加者のほとんどは経営者ですから、「全部社長の責任だ!」という話も素直に耳に入って行くようでした。そのセミナーを後ろで聞いていた私は当時サラリーマンでしたから、経営者という人種はそういった覚悟を持って命がけで事業をしているのだなと大いに学んだものです。何があっても周りの人のせいにしちゃいけない。だってポストが赤いのだって自分の責任なのですから。(笑)
この名台詞が経営コンサルタントの故一倉定さんのものであったことを知ったのは、独立をして数年経ってからでした。大本は落語の世界からきているみたいです。「空があんなに青いのも電信柱が高いのも郵便ポストが赤いのもみんなあたしが悪いのよ。」 というフレーズがあったそうで、これを「社長のせい」に置き換えた一倉さんは天才的です。
第37号 電信柱が高いのも、郵便ポストが赤いのも全部社長のせい
高まる共感度! 経営者の方がグイグイ引き込まれる瞬間。
毎週のように参加をしていた「経営のコツセミナー」。何度も何度も聞いていると、段々と講師である代表の今日のコンディションが、 声のトーンで分かるようになってきます。今日は調子が良いなとか、今日は少しのりが良くないなとか、今日は尻上がりに来る日だなとか。もしかしたら、毎回少しずつ微調整をしながら同じ内容のセミナーをやっていたのかもしれません。 今思い出しても凄い内容のセミナーでした。セミナーが進むにつれて受講者である経営者の方々がグイグイと引き込まれていく様を私は一番後ろのほうからじっと眺めていたのです。半分寝ていた社長さんがガバッ!と起き上がる瞬間。今までほとんどメモをしていなかった方が何かに取り付かれたかのようにゴリゴリとメモを取り始める瞬間。そういった瞬間にはひとつの共通点がありました。共感度を高める際に共通する瞬間というものがあったのです。
例えば、「多額の借金をしていたときに、金融機関から貸し剥がしにあったときの苦労話」「そこからの経営再建の中で辛い思いをしながらも借入金を返済し、最終的にはその金融機関にも感謝しているという話」「経営難に陥ったときに、やむを得ずリストラを進めなければならなかったときの一人の人間としての苦悩」「社員に経営的な判断を委ねてしまい、失敗。 責任を取るのは社長で当の本人は辞表ひとつで辞めて行ってしまうといった責任の取り方の話」こういう話のときに受講者はガバッ!と身を乗り出します。
実体験から出てくる話というものは、やはり説得力がありますし、話すほうも熱がこもります。このグイグイ引き込むタイミングというか、作り方のようなものが上手な講師のセミナーは、 総じて活況であるように感じます。
合資会社オオタキカク 代表 太田亮児
毎週のように参加をしていた「経営のコツセミナー」。何度も何度も聞いていると、段々と講師である代表の今日のコンディションが、 声のトーンで分かるようになってきます。今日は調子が良いなとか、今日は少しのりが良くないなとか、今日は尻上がりに来る日だなとか。もしかしたら、毎回少しずつ微調整をしながら同じ内容のセミナーをやっていたのかもしれません。 今思い出しても凄い内容のセミナーでした。セミナーが進むにつれて受講者である経営者の方々がグイグイと引き込まれていく様を私は一番後ろのほうからじっと眺めていたのです。半分寝ていた社長さんがガバッ!と起き上がる瞬間。今までほとんどメモをしていなかった方が何かに取り付かれたかのようにゴリゴリとメモを取り始める瞬間。そういった瞬間にはひとつの共通点がありました。共感度を高める際に共通する瞬間というものがあったのです。
例えば、「多額の借金をしていたときに、金融機関から貸し剥がしにあったときの苦労話」「そこからの経営再建の中で辛い思いをしながらも借入金を返済し、最終的にはその金融機関にも感謝しているという話」「経営難に陥ったときに、やむを得ずリストラを進めなければならなかったときの一人の人間としての苦悩」「社員に経営的な判断を委ねてしまい、失敗。 責任を取るのは社長で当の本人は辞表ひとつで辞めて行ってしまうといった責任の取り方の話」こういう話のときに受講者はガバッ!と身を乗り出します。
実体験から出てくる話というものは、やはり説得力がありますし、話すほうも熱がこもります。このグイグイ引き込むタイミングというか、作り方のようなものが上手な講師のセミナーは、 総じて活況であるように感じます。
合資会社オオタキカク 代表 太田亮児