税理士事務所の営業は傾聴が重要

keityou
税理士事務所の営業活動において、傾聴の重要性についてお話したいと思います。
傾聴とは、相手の話を否定せずに耳と心を傾けてしっかりと聞くことです。このスキルは非常に有効な会話技術であり、信頼関係を築くために欠かせません。
多くの税理士の先生方から「税理士業界のトレンドは何か」「顧客ニーズはどこにあるのか」といった質問をいただきますが、こうしたアプローチが必ずしも正しいとは限りません。

目の前の顧客を理解

現在のトレンドが資金調達であっても、全てのお客様がそれを求めているわけではありません。税理士事務所がその分野で充実したサポートを提供できるかも重要なポイントです。トレンドに振り回される前に、まずは目の前のお客様が何を求めているのか、何に困っているのかをしっかりと把握することが大切です。
お客様の声を傾聴することで、彼らが何を感じ、事務所のどの部分に価値を見出しているのかを理解できます。これにより、よりパーソナライズされたサービスを提供し、顧客満足度を高めることが可能になります。

傾聴がもたらす差別化の効果

傾聴を通じてお客様のニーズをしっかりと把握することは、税理士事務所の差別化に直結します。お客様の声を丁寧に聞くことで、他の事務所とは一線を画すサービスを提供することができ、信頼を勝ち取ることができます。これは、長期的な関係構築にもつながり、事務所の成長に寄与します。
ぜひ、先生方もお客様の声を傾聴することを実践してみてください。傾聴は、お客様の本当のニーズを理解し、最適なサービスを提供するための第一歩です。顧客との信頼関係を深めることで、事務所の成功をさらに高めることができるでしょう。
【著者プロフィール】太田亮児(おおたりょうじ)|合資会社オオタキカク 代表
税理士・会計事務所の営業、マーケティング支援を行う。起業前は東京都内にある税理士法人に勤務してマーケティング業務を専任で手掛けた。2005年にオオタキカクを設立して独立。税理士事務所の個性を活かし各事務所の強みを磨き上げオーダーメイド式でマーケティングの仕組みを作り上げるサポートを行う。2010年に「税理士・会計事務所の儲かるしかけ」を同文館出版より出版し、税理士業界に特化したサービスを展開している。税理士向けの専門紙である税理士新聞(NP通信社発行)への連載記事を手掛けていたこともある。