第22号 成功にはある程度の時間がかかる

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思い切ってやってみる!創業期の気持ちと今の気持ち。
オオタキカクも今年で10期目です。思い起こせば創業期は何もありませんでした。それでも根拠の無い自信を胸に独立の道を選びました。 創業当初は「5年で年商10億円」といった計画を真剣に考えていました。全くお恥ずかしい話ですが、実際にやろうとしたら、それは簡単なものではありませんでした。数年じっと力を溜め込む時というのも必要。今はそういう考えになりました。

当社はじっくりと時間をかけました。事務所様に成功いただくために。
ここ数年。当社は「じっ」としていました。無論何もしていなかったという意味ではなく、積極的な営業活動に対する投資活動を、あまり行って来なかったという意味です。全く行っていなかったということではありませんが、創業期のそれと比べますと随分と緩やかなものでありました。ここ数年は、既存のお客様のサポート、苦手分野の克服、サービスの地盤作りに手がいっぱいでした。私が考える理想と、現実とのギャップに苦しんだ数年であったというのが正直なところかもしれません。
私の仕事の場合「うちに依頼すれば顧問先がジャンジャン増えますよ!」といったことを言ってしまえば、当社の関与先となります会計事務所様とのご契約をいただく事は容易です。しかしながら、顧問先拡大というものは、言うほど簡単なものではありません。簡単なわけがありません。「簡単に増えますよ」と言って、実際大変だったら、それは先生方を騙すことになります。私は嘘をつきたくないので、「うちに頼めばOKですよ!」とは軽々しく言えません。とにかく嘘はつきたくない。たとえ選ばれなくても本当のことをお伝えしたい。それが私の根っこにあります。
会計事務所様に対するサポート業務は世の中に数多ございますが、残念ながらこの業界では「言ったもの勝ち」といった側面があるように感じます。「うちに頼めばお客様増えます」といったものにはじまり、「いっぱい紹介します」とか「HPで顧客激増」とか「特化して売上倍増」など、探せばいくらでも出来てきます。もちろんそれらのノウハウは実績をベースに組み立てられたものですから、一定の条件が揃えば同じような効果を得ることが出来るかもしれません。しかし、私は顧問先拡大の実務経験があり現場を知っています。
独立してからも10年間、顧問先拡大サポートの現場に携わってまいりましたので、小手先のノウハウやパッケージで顧問先拡大が出来てしまうようなものではないということを良く知っています。それで増やすことが出来る事務所は、もともと出来る事務所なのです。例えるのであれば、オリンピック選手に別の競技をやらせたとしたら、もともと身体能力の高い人が行うわけですから、一般人にその競技をさせるよりもずっと成績が良いに決まっています。そりゃぁそうです。しかしオリンピック選手並みの身体能力を持った人などは、限られた存在です。 この「限られた存在」と位置づけられる会計事務所様でなくても、きちんと磨けば光り輝くようになること。それを追求しない限り、この業界は、常に迷い続けることになります。

筋力を付けなければいけないのです。企画、制作物、広告宣伝やマーケティングについての知識、フォロー、営業。これらの総合力が顧問先拡大をけん引する原動力となるものです。だから時間がかかるのです。経験豊富な事務所様であればこの原動力が既にあります。しかし、経験の少ない事務所様の場合は、この原動力を育てるのに数年を要します。ゆっくりやったら10年、急いでやっても3年、5年はかかるものなのです。そこに手を付けず、「直ぐにできるノウハウ」ばかりを求めてしまうと、何も残りません。だから、時間をかけるべき時には時間をかけたほうが良い。それが結果的に近道なのだと私は考えます。

合資会社オオタキカク 代表 太田亮児
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