金融機関からの紹介を増やす3つの秘訣 – 税理士が知っておくべきパイプ作りと信頼構築術

目次

  • はじめに – 金融機関からの紹介の重要性
  • 結論 – 紹介を増やす3つの秘訣
  • 秘訣1 – 日常的な接点の強化
  • 定期的な訪問や面談
  • イベントやセミナーの活用
  • 地域密着型の活動
  • 秘訣2 – 信頼されるための情報提供とサポート
  • 定期的な業界情報の提供
  • 問題解決型のアドバイス
  • 秘訣3 – 継続的な関係構築と担当者変更対策
  • 複数の接点を持つ
  • 定期的な報告や情報共有
  • チーム全体での関係構築
  • まとめ – 長期的な関係こそが成功への道
更新日: 2025年6月18日

はじめに – 金融機関からの紹介の重要性

税理士事務所が安定した顧客基盤を築くためには、金融機関からの紹介は非常に重要なチャネルの一つであると言われています。特に、金融機関経由で紹介される法人クライアントは、経営基盤がしっかりしており、財務状況が健全で優良企業であるケースが多く、長期的な顧問契約につながる可能性も高いと言われています。そのため、税理士としては、金融機関との強固なパイプ作りは重要なテーマです。
本記事では、金融機関からの紹介を増やすために効果的な3つの秘訣をご紹介します。これらは、多くの税理士・会計事務所で見聞きしてきたアプローチ方法であり、今すぐにでも取り組める内容も含まれます。
金融機関からの安定した紹介を得るための営業戦略図_関係構築・法人接点・長期契約

結論 – 紹介を増やす3つの秘訣

税理士先生が金融機関からの紹介を増やすためには、以下の3つのポイントが考えられます。

1. 日常的な接点の強化
2. 信頼されるための情報提供とサポート
3. 継続的な関係構築と担当者変更対策


これらのポイントをしっかり押さえることで、単なる一時的な関係ではなく、長期的に信頼される税理士としてのポジションを確立することができます。
金融機関からの紹介を増やすための3段階戦略_日常接点・信頼構築・継続対応

秘訣1 – 日常的な接点の強化

金融機関とのパイプを強化するための基本は、日常的な接点を増やすことです。以下の具体的な取り組みが考えられます。

定期的な訪問や面談

物理的な接点を意識することで、信頼関係を深めやすくなります。定期預金口座の開設にとどまらず、経営相談や財務アドバイス、相続相談などの提供も有効です。例えば、金融機関のクライアント向けに、相続相談会の実施や、経営改善計画の策定支援や資金調達に関するアドバイスを実施するセミナーや勉強会を開催するなど、金融機関のクライアントとの接点を持つことができると理想的です。

イベントやセミナーの活用

金融機関主催の定期イベントやセミナーに積極的に参加し、担当者との距離を縮めることです。例えば、金融機関が主催している、地域の経営者セミナーや交流会などに参加し、直接コミュニケーションの機会を増やすことが考えられます。
信頼構築のための戦略的アプローチ_訪問・イベント・地域活動を組み合わせて顧客とのつながりを強める

地域密着型の活動

地域のコミュニティに積極的に参加し、顔を知ってもらう機会を増やすことです。例えば、商工会や異業種交流会での定期的な交流や共同プロジェクトの実施などが考えられます。町のお祭りなどのローカルなつながりも、地域によってはとても大切なものとなるでしょう。

秘訣2 – 信頼されるための情報提供とサポート

金融機関が税理士に求めるのは、単なる記帳業務だけではなく、経営支援やコンサルティングの視点であるということを、複数の金融機関に勤務する方から聞いたことがあります。以下のようなサポートが信頼構築に役立つのではないかと考えます。

定期的な業界情報の提供

最新の税制改正や経済動向に関する情報を定期的に提供し、金融機関の担当者にとって頼れる存在になる。例えば、四半期ごとのニュースレターや月次レポートの提供など。

問題解決型のアドバイス

クライアントの経営課題に対して具体的なソリューションを提示し、パートナーとしての関係を構築する。例えば、資金繰り改善や利益率向上の提案など。税理士先生の得意分野と合致するソリューションの提示であることが理想です。

秘訣3 – 継続的な関係構築と担当者変更対策

金融機関の担当者が異動することは避けられません。その際にも関係が途絶えないよう、丁寧な引継ぎを行ってもらえるようにしていただくなど、組織的な関係構築が重要です。

複数の接点を持つ

担当者だけでなく、その上司や他の部門とも関係を築く。

定期的な報告や情報共有

関係を維持するために、定期的な状況報告や成果共有を行う。

チーム全体での関係構築

事務所全体で情報を共有し、誰が担当者になってもスムーズに連携できるようにしておく。
金融機関からの信頼を得るための情報提供と支援_業界動向の発信と課題解決型アドバイス

まとめ – 長期的な関係こそが成功への道

今回ご紹介した3つの秘訣、「日常的な接点の強化」「信頼される情報提供とサポート」「継続的な関係構築と担当者変更対策」は、いずれも金融機関との長期的な信頼関係を築くための大切な取り組みとなります。

これらの取り組みによって、金融機関からの紹介案件が増加し、事務所の経営がより強固なものになることが期待できます。 ぜひ、これらのポイントを実践に取り入れてみてください。
【著者プロフィール】太田亮児(おおたりょうじ)|合資会社オオタキカク 代表
税理士・会計事務所の営業、マーケティング支援を行う。起業前は東京都内にある税理士法人に勤務してマーケティング業務を専任で手掛けた。2005年にオオタキカクを設立して独立。税理士事務所の個性を活かし各事務所の強みを磨き上げオーダーメイド式でマーケティングの仕組みを作り上げるサポートを行う。2010年に「税理士・会計事務所の儲かるしかけ」を同文館出版より出版し、税理士業界に特化したサービスを展開している。税理士向けの専門紙である税理士新聞(NP通信社発行)への連載記事を手掛けていたこともある。
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