【会計事務所レポート】所長に聞く 我が事務所の特徴と強み「そうぞく税理士法人」

目次

  • 税理士新聞第1888号 2026年8月5日号掲載
  • 【会計事務所レポート】所長に聞く 我が事務所の特徴と強み
  • 盛岡と秋田、2つの拠点でつくる相続の受け皿
  • 東北の相続を支えたい
  • 地域のニーズと得意分野が重なる
  • 異なる得意分野 良い補完関係
  • 相続SOSセンター 立ち上げを構想
  • 太田の結び

税理士新聞第1888号 2026年8月5日号掲載

【会計事務所レポート】所長に聞く 我が事務所の特徴と強み

「そうぞく税理士法人 代表税理士・行政書士 浜田 勇毅 氏 代表税理士 鷹島 悟 氏」
特別企画 聞き手:太田 亮児(オオタキカク代表)

盛岡と秋田、2つの拠点でつくる相続の受け皿

そうぞく税理士法人「代表税理士・行政書士:浜田 勇毅 氏」「代表税理士:鷹島 悟 氏」
国税庁が昨年12月に発表した「2024年分の相続税の申告事績」によると、課税割合が10.4%となり、初めて1割を超えた。相続税の課税対象者は全国的に年々増えている一方、地域によっては相続に対応する会計事務所の数が十分とはいえないのが実情だろう。
そうぞく税理士法人・代表税理士の浜田勇毅氏(写真左)と鷹島悟氏(写真右)は、東北地方2拠点でそうしたニーズに応えようと相続税専門の事務所運営に取り組んでいる。オオタキカクの太田亮児氏が聞き手となり、その取り組みをレポートする。
太田:2人が独立し、そうぞく税理士法人を設立するまでの経緯を教えてください。
浜田:前職の大手税理士法人で相続案件を中心に経験し、2020年に独立しました。前職では多くのことを学ばせていただき、働く環境にも恵まれていました。その一方で、東北には相続に関する相談を一貫して支援する事務所がまだ少ないと感じ、自分なりのかたちで地域の相続を支えたいと考えました。
鷹島:前職では、主に法人税務を担当していました。浜田が秋田市での展開を考えていた時期と、私が働き方を見直していた時期が重なり、2022年に合流しました。相続専門となることには不安もありましたが、改めて学びながら案件を重ねてきました。
太田:開業当初から相続に特化した理由について詳しく聞かせてください。
浜田:盛岡市に限らず東北全体を見ても、相続税申告だけでなく、資料収集や遺産分割、他士業との連携まで支援する事務所はまだ多くないと感じていました。私自身も法人税務や所得税務より土地評価や遺産分割の相談など、相続分野の方が力を生かしやすいと考えています。地域のニーズと自分の得意分野が重なっていたことが理由ですね。
鷹島:私がこれまで経験してきたのは法人税務が中心だったため、不安がありました。ただ、浜田の働き方や事務所の考え方に魅力を感じ、一緒に挑戦してみようと思いました。
太田:税理士法人となったことで、どのような変化がありましたか。
浜田:税務上の判断や実務上の悩みを鷹島と共有できるようになりました。失敗も含めた経験を、事務所全体の知識として蓄積できます。また、相続手続きや遺言書作成など、スタッフの得意分野を生かせることも大きなメリットです。
鷹島:最初から役割を決めていたわけではありません。浜田はひととの関係づくりや情報発信が得意で、私は税務判断や内部の整理に意識が向きます。性格や得意分野の違いが、良い補完関係につながっていると感じています。
太田:盛岡市と秋田市、それぞれの地域での手応えはいかがですか。
浜田:盛岡市では、相続で困ったときの相談先として少しずつ認知してもらえるようになりました。電話だけで解決する相談もありますが、それも地域の相談窓口として大切な役割です。
鷹島:秋田市でも、まず話を聞いてみようとご連絡をいただくことがあります。複雑な事情を含む案件も、ほかの専門家の先生方と連携して対応しています。
太田:今後は、相続SOSセンターの立ち上げも構想されていますね。
浜田:一般の顧客に加え、司法書士、行政書士、弁護士、税理士の先生方が、相続税務で判断に迷ったり、対応に困ったりしたときに、まず相談できる受け皿になりたいと考えています。期限が迫った案件や、遺産分割がまとまっていない案件にも、できる限り柔軟に対応していきたいですね。
鷹島:専門家同士が連携し、それぞれの強みを活かすことで、最終的にお客様の安心につながる仕組みにしていきたいと考えています。
2人の話を伺い、何より印象に残ったのは、そのバランスの良さです。互いの性格や得意分野をよく理解し、自然に補い合う姿は、今の時代に合った新しい事務所のかたちだと感じました。
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【著者プロフィール】太田亮児(おおたりょうじ)|合資会社オオタキカク 代表
税理士・会計事務所の営業、マーケティング支援を行う。起業前は東京都内にある税理士法人に勤務してマーケティング業務を専任で手掛けた。2005年にオオタキカクを設立して独立。税理士事務所の個性を活かし各事務所の強みを磨き上げオーダーメイド式でマーケティングの仕組みを作り上げるサポートを行う。2010年に「税理士・会計事務所の儲かるしかけ」を同文舘出版より出版し、税理士業界に特化したサービスを展開している。税理士向けの専門紙である税理士新聞(NP通信社発行)への連載記事を手掛けていたこともある。