税理士事務所のDMもシンプルイズベスト!

職人育成について書かれた本を読みました。

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最近「職人」についての認識をより深めたい
という気持ちが強くなりまして、
職人に関する書物をまとめ買いして、
読み進めております。

その中で今読んでいるものが右の書籍です。

職人学

なんともごついネーミングの書籍。
日本の製造業や町工場を支え、
技術革新に貢献してきた職人たちを紹介したものです。v
参考になるところがたくさんあって、
当社も活かせるものはどんどんと活かそうと思い、
早速進めているのが職場の基本3S(整理、整頓、清掃)
です。

本当はこれに「躾」「清潔」を加えた5Sなのですが、
まずはできることからやろうということで、
3Sからのスタートです。

分かりやすいもの、美しいものはシンプル!

職人の仕事は常に美しい。
そして、仕事が速い。
シンプルで洗練されている。

それはどうしてなのか?

ということを詰めて考えて行くと、
その大前提にあるものが職場環境。

基本中の基本です。

なるほどと思い、自社内を見渡してみたら・・・
机の上が汚い。。。

汚いと言うほどではないのですが、
雑然と物が置かれ、資料や文具などがちらほら。
これは本書で言うところの整理、整頓が出来ていない状態だなぁと実感。

考えを改めて、机の上を整理、整頓し始めました。

机の上にモノを置かない!と決めたところ、

1、ペンたて → 結局いつも使うのはペン一本なのでそれならわざわざペン立ては必要ない

  机の中に文具一式を収納してすっきり

2、資料は棚へ → あれもこれもやることを机の上に並べていたりしましたがやはり気になる。。

  全部棚へ収納することで机すっきり

3、電卓やイヤホンなどの機器は機器置き場に移動

  それぞれの置き場をきちんと決めてそこに全て収納することですっきり

まぁなんていうことでしょう!
机の上がスッキリすることで頭の中もクリアにすっきりしたような気分。

例えば、税理士事務所のDMなどにも応用できる考え方

シンプルイズベスト。
整理整頓。

私がやったのは机の上の掃除ですが、
例えば、ダイレクトメールなどにも応用して考えることができます。

それは「あれもこれもやらない」ということ。

「あれもこれも」という状態はどういうものかというと、

1、集中できない(何が一番大切なことなのかわからなくなる)

2、探すのに時間がかかる(情報が多いと探すのが大変になる)

3、余裕がなくなる(スペースがなく容量が少なくなる)

といったことが言えそうです。
封書のDMなどを実施するとどうしてもあれもこれも入れたくなります。


例えば新設法人向けのDMなのに、
新設法人を対象としていない相続セミナーの案内を入れてみたり、
新設法人を対象としていない著書の案内を入れてみたり・・・。

したくなるものです。

しかし、DMを受け取るほうの立場になって考えますと、
「自分に関係の無いもの」は関係がありませんから、
それがノイズとなってしまい、本当に伝えたい情報がかげに隠れてしまうのです。

良いあれもこれも。というものもあります。

しかし、あれもこれもあってはいけないということではありません。

机の上にたとえるのであれば、
何かの工作をするのであれば机の上には、
「ペン」「ものさし」「のり」「はさみ」「ホチキス」などを置いて、
必要の都度それらを使いながら作業を進めます。

経理処理を行うのであれば、
「帳票」「伝票」「通帳」「電卓」などになるでしょうか。
行うことによって必要となる道具も変わりそうです。

これは、あれもコレもではありますが、
必要なものを必要なだけおいているということなのでムダの無い動きです。

新設法人向けのDMの話に戻ると、
創業融資の案内、新設法人向けにまとめた小冊子の案内、
創業3年未満の会社を対象とした創業支援セミナーの案内などは、
ノイズにはなりません。

どれもこれも有益な情報であれば、
一緒に案内をしても良いでしょう。

必要なものが必要なときにすっすと出てくるような環境を整えること。
その環境づくりの第一歩が職場の基本3S(整理、整頓、清掃)なのです。

もし仮に、先生方の机の上がモノでいっぱいであったならば、
一度大胆に「物を置かない!」という精神でキレイにしてみてはいかがでしょうか。

これはやってみると分かりますが凄く良いです。

「そういえばこれ、ほとんど普段使わないよなぁ」みたいなモノ達が、
机の上にはたくさん巣食っているのでございます。

『それ』が先生方の集中力をちょっとずつ奪っているかもしれません。
【著者プロフィール】太田亮児(おおたりょうじ)|合資会社オオタキカク 代表
税理士・会計事務所の営業、マーケティング支援を行う。起業前は東京都内にある税理士法人に勤務してマーケティング業務を専任で手掛けた。2005年にオオタキカクを設立して独立。税理士事務所の個性を活かし各事務所の強みを磨き上げオーダーメイド式でマーケティングの仕組みを作り上げるサポートを行う。2010年に「税理士・会計事務所の儲かるしかけ」を同文館出版より出版し、税理士業界に特化したサービスを展開している。税理士向けの専門紙である税理士新聞(NP通信社発行)への連載記事を手掛けていたこともある。