税理士新聞_第1504号_12月5日号掲載

20150505-1
【先生】
営業活動やマーケティングのことを考えるようになって、
最近感じていることがあります。
もし昔のように紹介頼みで何もしないで待っていたら、
いま年間10件ペースでの拡大ができていますが、
それが無いということです。

紹介は一定数ありますが安定的ではありません。
それ以上に倒産廃業による解約がありますので、
何もやっていなかったら今の事務所の規模も
大幅に縮小しなければいけなくなっていました。

【太田】
先生にそのように言っていただけると嬉しいです。
営業活動やマーケティングに力を入れていくという
先生の決断があればこそだと思います。

現状維持をするだけでも大変な時代です。
新規拡大への取り組みを行はないのは
「座して死を待つのみ」
といっても言い過ぎではないと思います。

【先生】
本当にぞっとしますよ。
最近は単価の高いお客様が廃業等で解約になっているので、
売上に与えるインパクトも大きいのです。

そうすると新規の案件を2件、3件取っていかないと
解約分の売上に追いつかないというのが現実です。

昔は待っているだけでお客様がやってきてくれましたから、
こう言ってはなんですが本当に楽でした。
でもこれからは積極的に事務所の存在を
外に向けて発信していかないと、
会計事務所の経営も難しくなるでしょうね。

本連載は税理士新聞本紙にて毎月5日掲載中です。(2015年12月現在)

【著者プロフィール】太田亮児(おおたりょうじ)|合資会社オオタキカク 代表
税理士・会計事務所の営業、マーケティング支援を行う。起業前は東京都内にある税理士法人に勤務してマーケティング業務を専任で手掛けた。2005年にオオタキカクを設立して独立。税理士事務所の個性を活かし各事務所の強みを磨き上げオーダーメイド式でマーケティングの仕組みを作り上げるサポートを行う。2010年に「税理士・会計事務所の儲かるしかけ」を同文館出版より出版し、税理士業界に特化したサービスを展開している。税理士向けの専門紙である税理士新聞(NP通信社発行)への連載記事を手掛けていたこともある。