税理士新聞_第1501号_11月5日号掲載

20150505-1
【税理士先生】

この間、太田さんにアドバイスしてもらった
「事務所内で営業のことを考える時間を作る」
ということを実践してみました。

今後、うちの事務所も営業やマーケティングが必要になるので、
みんなで力を合わせていこうということを伝えたのですが、
全くやる気が感じられません・・・。

新規のお客様が増えないと事務所の繁栄も無いというのに、
意識がひく過ぎます。

【太田】

先生、それはおそらく順序の問題です。
いきなり「事務所で営業をがんばる」と言っても、
普通は反発が出るものです。

「何故、営業を行う必要があるのか」
「具体的にどのようなことをやる必要があるのか」
「どうしてマーケティングをするのか」など、
順を追って伝えていかないと反発は生じると思います。

【税理士先生】

いや、でも会計事務所が営業とか
マーケティングをやる時代だということは、
もはや常識です。
職員にもそういう危機感を持って欲しいですし、
持っていて当たり前だと思うのですが、
それは期待し過ぎでしょうか?

【太田】

先生と職員さんの間での意識に開きが
ありすぎるのだと思います。
先生は外部のセミナーや勉強会、
同業間での情報交換などがありますが、
職員の方にはそういった機会がありませんから。

本連載は税理士新聞本紙にて毎月5日掲載中です。(2015年11月現在)

【著者プロフィール】太田亮児(おおたりょうじ)|合資会社オオタキカク 代表
税理士・会計事務所の営業、マーケティング支援を行う。起業前は東京都内にある税理士法人に勤務してマーケティング業務を専任で手掛けた。2005年にオオタキカクを設立して独立。税理士事務所の個性を活かし各事務所の強みを磨き上げオーダーメイド式でマーケティングの仕組みを作り上げるサポートを行う。2010年に「税理士・会計事務所の儲かるしかけ」を同文館出版より出版し、税理士業界に特化したサービスを展開している。税理士向けの専門紙である税理士新聞(NP通信社発行)への連載記事を手掛けていたこともある。