税理士事務所で小冊子を運用するなら

4011543_s
税理士事務所で小冊子を発行する。

いまや珍しいことでは有りません。

相続に関する冊子、
起業・創業に関する冊子、
資金調達に関する冊子。

様々な冊子が世に出ています。
小冊子の雛形を販売する業者さんも、
存在しています。

税理士事務所が配る小冊子のよさ

コレには大きく3つの視点が存在します。

1、お客様にとってのメリット

  これが一番目の視点として考えたいものですが、
  読者にとってのメリットを考える視点です。
  冊子の内容自体に価値がなければ意味がありません。

  従って、同じ相続の話でも、遺言書に特化したものや、
  不動産の生前贈与のことだけ詳しく書いた本をまとめ、
  その属性のある方に対してピンポイントで差し上げる。

  といった運用ができるととても価値が出てきます。
  ピンポイント過ぎて書店に行っても売っていない。といったレベルでの内容が良いですね。

2、事務所の営業効率

  これは「1」の次に来たいものです。
  単行本ほど重くなく、チラシやパンフレットほど軽くなく。
  捨てられ難い良さが小冊子にはあります。

  でも、くれぐれも「1」の思考ははずさないようにしましょう。
  「1」が無い小冊子はただの紙の集合体に過ぎません。
  内容の無いものはやはり読まれませんし、価値も無いのです。

3、協力会社にとってのメリット

  役立つ冊子であれば、
  協力会社(例えば相続であれば、不動産業、保険業、葬儀社など)の協力会社にとっても
  役立ちます。協力会社のクライアントにとっても役立つ情報であれば、
  「何冊かいただけませんか?」といったこともおきるでしょう。  

  そういう点にまで考えを及ばせた小冊子を作ることで、
  小冊子の効果を高めることが出来ます。

  しかし、残念ながら雛形の小冊子ではこれができないのですね。
  雛形の冊子は「そういう風に」作られていないからです。

明確な目的を持たせた小冊子を作るなら自分で作らねばならない

あたりまえといえばあたりまえのことなのですが。

明確な目的(例えば、創業者に対して資金繰りの大切さを伝えたいとか、
製造業の経営者に対して製造原価管理についてのノウハウを伝えたいとか)
が存在するのであれば、どこかの誰かが書いたものを使いまわすと言った考えでは伝えられません。

どこかの誰かが書いた本には、どこかの誰かが意図した目的がそこにはあるからです。

私がよくするたとえで「ラブレターのようなもの」という言い回しが有りますが、
明確な目的を持った制作物は「ラブレター」なのです。

自分で頭を悩ませてうんうんいって書いて行くしか、
自分の気持ちや想いというのは伝えられないのです。

心を打つラブレターは雛形では売っていませんから。
【著者プロフィール】太田亮児(おおたりょうじ)|合資会社オオタキカク 代表
税理士・会計事務所の営業、マーケティング支援を行う。起業前は東京都内にある税理士法人に勤務してマーケティング業務を専任で手掛けた。2005年にオオタキカクを設立して独立。税理士事務所の個性を活かし各事務所の強みを磨き上げオーダーメイド式でマーケティングの仕組みを作り上げるサポートを行う。2010年に「税理士・会計事務所の儲かるしかけ」を同文館出版より出版し、税理士業界に特化したサービスを展開している。税理士向けの専門紙である税理士新聞(NP通信社発行)への連載記事を手掛けていたこともある。